01 後楽園

日本三名園の一つ。

日本三名園の一つ。 岡山市街地の一角に広がる岡山後楽園は、金沢の兼六園、水戸の偕楽園とともに「日本三名園」に数えられる庭園です。この庭園は、約300年前に岡山藩第2代藩主・池田綱政が、家臣の津田永忠に命じて造営させたもの。綱政は政務の合間にここで寛ぎ、賓客のもてなしなどにも用いました。時には領民にも入園が許されることもあったとか。また、代々の藩主も好みを反映させて手を加えるなどしています。明治17年(1884)、池田家から岡山県に譲渡。県ではその保存に努め、大正11年(1922)に名勝、昭和27年(1952)に特別名勝に指定されました。岡山後楽園は、水害や戦災などの被害にも遭いましたが、江戸時代の絵図などに基づいて復旧が図られ、現在も昔ながらの姿をよく留めています。


四季折々の庭園美を満喫。

四季折々の庭園美を満喫。 人口71万人を数える政令指定都市の中心部にありながら、豊かな自然が楽しめる岡山後楽園。旭川の中州に造られた園地の面積は約4万坪にも及びます。園内には芝生が広がり、藩主が園内の眺めを楽しんだ延養亭をはじめとする大小の邸舎、沢の池、花葉の池、二色が岡、千入<ちしお>の森、唯心山などが配され、園路と曲水が巡っています。梅や桜、蓮、紅葉など四季折々の植物が楽しめるほか、年間を通じて、栄西茶会や茶つみ祭、観蓮節、名月観賞会などの行事、能楽の上演や夜間開園なども行なわれ、観光客はもとより県民も多く訪れています。大名気分でゆったりと、園内の散策をお楽しみください。


黒い天守閣が印象的な岡山城。

黒い天守閣が印象的な岡山城。 後楽園の南、旭川のほとりには岡山城がそびえています。天守閣が黒い下見板張りであることから「烏城」「金烏城<きんうじょう>」とも呼ばれます。ここに最初に城を構えたのは、戦国大名の宇喜多直家・秀家父子でした。宇喜多氏二代の後、小早川氏、池田氏が主となり、3層6階の天守閣、櫓35棟、多聞櫓6棟、城門25棟を備えた城郭が整えられていきます。明治維新後、天守閣は国宝に指定されますが、第二次世界大戦中に焼失。昭和41年(1966)に復元され、かつての偉容を取り戻しました。内部は岡山城関係の資料館となっており、上階からは後楽園や岡山市街地を眼下に眺めることができます。

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